會津会長 年頭のあいさつ

会津会長 20230101 name nento

 明けましておめでとうございます。
   令和6年の新春を迎えるにあたり、皆様に謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
   昨年のわが国は、新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられ、社会は正常化に向けて動き出しましたが、緊迫化する国際情勢による地政学的リスクの高まりや、世界的なインフレにより長期化している円安など、先行きの不透明感が続きました。また、依然として続く、エネルギーや原材料価格の高騰による物価高に加え、人手不足が深刻な中小企業・小規模事業者は、業績の改善がみられない中で「防衛的な賃上げ」を行うなど、難しい舵取りを迫られる状況のまま新年を迎えました。
   このような状況の下で本会は、円安進行等に伴う仕入れ価格高騰等対策として、経営課題解決のための専門家派遣事業や組合等が行う業界の活性化に向けた新たな市場開拓や生産性向上などの取り組みに対して支援しました。さらに、デジタル技術等を活用した新たな手法により、さらなる業界活性化を目指す取り組みに対する特別支援「デジタル技術活用による業界活性化プロジェクト」のほか、技術・サービスの高度化・高付加価値化に取り組む中小企業・小規模事業者を支援する「明日にチャレンジ中小企業基盤強化事業」などを実施しました。
   加えて、昨年11月には、7回目となる「組合まつり in TOKYO」を開催しました。今回も前回に引き続き、リアル展示会をメインに据え、都内91組合・団体、全国32組合・団体の計123の組合・団体が出展し、1万人を超える来場者が訪れ、盛会裡に終えることができました。
   さて、岸田内閣は、「新しい資本主義」を主要政策の一つとしており、その中で、30年ぶりに高水準となった昨年の賃上げを持続的なものとするために「構造的賃上げの実現」を掲げています。エネルギーコストや原材料費の価格転嫁のみならず、十分な賃上げ原資を確保するためには、サプライチェーン全体で取引の適正化への取り組みを行うことが不可欠です。本会としても価格転嫁対策や生産性向上などへの支援の実施に努めるとともに、東京都や国に対して中小企業施策の充実のための要望を行うなど、皆様のお役に立てるよう全力で取り組んでまいります。
   結びに、本年が皆様にとりまして、明るい希望に満ちた年となることを心からお祈り申し上げまして、年頭のご挨拶といたします。