大村会長 年頭のあいさつ

大村会長 20130101 name nento

 明けましておめでとうございます。
 皆様におかれましては、希望に満ちた新年をお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
 併せて、日頃の本会への格別なるご支援、ご協力に厚くお礼申し上げます。
 昨年の我が国経済は、景気の回復基調に冷や水を浴びせるような自然災害の発生、原油高をはじめとする原材料価格の高騰、深刻化する人手不足など懸念材料が山積しました。大企業は成長を維持したものの、中小企業・小規模事業者は厳しい経営を強いられ、景気回復に対する実感を得ることができず、年を越すこととなりました。
 このような厳しい経済状況の下、本会は中小企業の喫緊の課題である事業承継について、本会も要望した事業承継税制の拡充が実現し、その内容を講習会の開催などにより周知するとともに、東京都に対して、組合のネットワークを通じて事業承継税制や中小企業支援施策を普及推進するよう要望しました。また、中小企業の生産性向上の取り組みについては「団体向け生産性向上支援事業」により生産性の維持・向上を目指す業界を支援したほか、「ものづくり補助金」や「受注型中小企業競争力強化支援事業助成金」により個別企業の取り組みについても支援しました。「働き方改革」への対応につきましても講習会などにより「働き方改革関連法」の周知に努めるなど、様々な組合支援に取り組んでいます。
 また、一昨年の8月、組合の知名度向上や組合産品の販路拡大、地域の魅力発信の場として開催した「組合まつりin TOKYO」は、開催日数を延長し、さらに出展スペースを拡大して、来たる1月30日、31日に東京国際フォーラムで開催することとなりました。是非ともご来場いただきたいと存じます。
 今年はラグビーワールドカップ2019大会が開催されます。そして来年は、いよいよ東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催イヤーとなります。本会は2020大会を契機とする受注機会の拡大や販路開拓など、中小企業の飛躍に向けた施策を展開する取り組みである「中小企業世界発信プロジェクト2020」を積極的に推進し、経済効果が全国に波及するようオール中央会で取り組みます。
 このように世界的なスポーツイベントが相次いで開催されることで大きな経済効果が見込まれますが、我が国経済の持続的発展のためには、2020大会の開催の後も、景気の上昇機運を維持していくことが不可欠です。昨年11月、2025年の国際博覧会の開催地が大阪に決定しました。かつて東京オリンピックと大阪万博が昭和の高度経済成長を牽引したように、2020大会と国際博覧会の成功が、新たな経済成長の契機となることを大いに期待します。
 さて、本年4月30日をもって、平成の時代が幕を閉じます。冷戦構造の終結、バブル経済の崩壊、IT技術の急速な進展、そして、多くの人命を奪った数々の自然災害など、平成の時代は歴史に刻まれる出来事が枚挙にいとまがない激動の時代でした。来たる新たな時代が希望に溢れることを切に望みます。
 今年の干支は『己亥(つちのとい)』。「攻めの時に備え準備を整える年」だと言われています。皆様が我慢と努力を重ね、これからの飛躍に向けて礎の年となることを願ってやみません。
 本会は「つながる ひろげる 連携の架け橋」をスローガンに掲げ、組合の設立を促進するとともに、巡回・相談業務、さらに各種事業の効果的な実施に努め、国や東京都に対して中小企業施策の充実のための要望を行うなど、皆様のお役に立てるよう全力で取り組んでまいりますので、何とぞ宜しくお願いいたします。
 結びに、本年が皆様にとりまして、輝かしい年となりますことを心からお祈り申し上げまして、年頭のご挨拶といたします。