「年頭のあいさつ 東京都中小企業団体中央会  会長 大村功作」

会長 大村功作 会長 大村功作

 中小企業並びに会員組合の皆様には、健やかに新年をお迎えのことと存じます。
 あわせて、昨年中に賜りましたご支援、ご協力に対し厚くお礼申しあげます。
 昨年を振り返りますと、ゆるやかな回復傾向にあったわが国経済は、3月に発生した東日本大震災及び原発事故に伴う放射能汚染により大打撃を受け急激に悪化いたしました。これに加えて、空前の超円高の進行とそれに伴う国内産業の空洞化懸念、電力不足による生産活動への影響など中小企業にとりまして極めて厳しい状況のまま新年を迎えました。
 この間、東京をはじめ各地の組合が復興支援に立ち上がり、支援金や物資の提供、ボランティア活動などの手を差し伸べ、助け合いによる絆が全国的に広がっていきました。震災を機に、改めて組合の果たす役割や存在意義というものが再認識されたと言えます。
 本会では、震災直後から東京都や都議会に対して支援策について積極的な要望活動を展開しました結果、「東京都中小企業団体等震災対応支援事業」、「中小企業被災地事業継続特別支援事業」、「放射線測定器購入費用助成事業」を新規支援事業としてスタートさせることが出来ました。また、従前より要望していた「受注型中小企業競争力強化支援事業助成金」が実現し、これから本格的に動き出すことから、ものづくり中小企業支援の成果が大いに期待されるところです。
 これらの新規事業の一方、既存事業である「グループ戦略策定支援特別対策事業」による経営改善計画の策定支援、ビジネスチャンスの創出等を図るための「組合間連携」、さらに、環境の中央会として中小企業の環境経営システムである「エコアクション21」認証取得に対するバックアップについても引き続き推進してまいります。
 今年も厳しい状況が続くと思いますが、組合の原点である「相互扶助の精神」のもと持てる知恵や力を出し合い、前進されてゆくことを願ってやみません。
 本会は、組合支援の基本である巡回をはじめ、各事業を効果的に展開し、会員組合のご期待に応えるよう全力で取り組みますので、今後とも一層のご理解ご協力をお願い申し上げます。
 今年一年の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。 

平成24年 元旦