年頭のごあいさつ

東京都中小企業団体中央会

会 長

 新年 明けましておめでとうございます。

 平成16年の年頭に当たり、中小企業並びに組合関係者の皆様方にとりまして、本年が明るい年になりますよう、心からお祈りを申し上げます。 
 昨年後半には、設備投資や株価に持ち直しの動きが見られ、大企業を中心に一部業種に明るい兆しが見えてきました。しかし、依然として、高い失業率を背景に雇用・所得環境は厳しく、総体的にデフレ傾向が続く中で、中小企業は停滞感を払拭できないまま越年しました。 さらに、税制面では、外形標準課税や改正消費税が平成16年度から適用されますし、また、公的年金制度の見直し問題等々、将来への不安材料が山積しています。これらのことが、中小企業の経営環境にさらに厳しさを募らせ、景気回復に水を差すのではないかと大いに懸念するところであります。 
 こうした中でも、中小企業は環境変化に積極的な対応を図りつつ、経営を革新していかなければなりませんが、そのための、重要な方策・手段の一つが組合の組織力を活用することであることは、あらためて申し上げるまでもないことであります。組合員同志の経営資源の相互補完によって、ぜひ、新たな活路を切り開いていただきたいと、切に願います。 
 混沌とした時代は、原理原則を大切にし、脚下照顧、原点をしっかりと見据え、組合本来の使命を見失わないことが肝要です。組合は、「組合員に対する直接奉仕」が大原則です。昨今、組合自らが収益を上げることを最優先にし、手段が目的化してしまったケースも、一部見受けられます。組合の社会的信用を低下させることのないよう、組合制度の根本原則を、あらためて確認し、厳守していただきたいと思います。 
 今年も昨年に引き続き、中小企業並びに組合にとりまして、厳しい年となることが予想されます。政府が進める構造改革・三位一体の改革で、地方自治体への補助金や地方交付税の縮・削減がなされようとしております。これを機に国や東京都の中小企業施策が、いささかでも後退することのないように強く望むものであります。 
 ともあれ、企業経営は自己責任が基本です。悲観的な考え方からは、何も生まれません。一所懸命まじめに頑張れば、必ず何とかなる、と自信と誇りを持って、何ごとも明るく前向きに取り組んでいただきたいと思います。    
 本年は申年。低迷した不況が去り、景気が上向いて明るい未来が開ける「縁【猿】起」の良い年になるとも言われています。 
 本年も、中小企業組合を支援する専門機関である中央会の積極的なご活用とご協力をよろしくお願いいたしますとともに、皆様のご健勝とご活躍を心からご祈念申し上げまして、私の新年の挨拶とさせていただきます。                        

平成16年元旦

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