江戸の伝統工芸品組合シリーズ
江戸の彫金技術を今に伝える「東京銀器」


東京金銀器工業協同組合:〒110-0015 東京都台東区東上野2-24-4
TEL:03−3831−3317
FAX:03−3831−3326
http://www.tokyoginki.or.jp/

 江戸時代に確立された金属工芸の粋ともいうべき彫金等の多彩な伝統技術・技法は、職人の技と心が生き続け、今日「東京銀器」として受け継がれています。

 東京金銀器工業協同組合の前身は、昭和15年、銀製品の輸出を目的に任意団体として「東京美術銀器工業組合」が設立されたことにはじまります。まもなく、太平洋戦争の激化に伴い物資の統制が行われ、当業界では事業継続が困難となり、組合も解散のやむなきに至りました。

 戦後、駐留軍による強力な統制経済が敷かれる中、美術銀器業界の関係者は業界の再興を図るべく尽力し、昭和25年に組合員数83名により「東京美術工芸品工業協同組合」を設立し再び出発しました。
銀器の材料である銀地金
 昭和38年には、当時東京都に存在した美術銀器業界の5団体を統合して「東京美術銀器工業協同組合」と名称を改め、その後、金製品の需要も多くなったことから、平成7年に至り、現在の組合名である「東京金銀器工業協同組合」に再度改め、今日に至っております。
 組合では、伝統工芸品産地組合の指定を昭和54年に通商産業省、同様に昭和57年には東京都から受け、様々な事業を展開しています。例えば、都内をはじめ全国各地で開催される伝統工芸品展に出展して展示即売を行うなど、金銀器のPR活動に努めるための展示会事業にも力を注いでいます。
 中でも組合が主催する「全日本金・銀創作展」は、毎年全国の創作家から優れた作品の応募があり、盛大に開催され、金銀器の技術向上に寄与しています。また、後継者の育成にも力をいれており、組合会館で半年間にわたり、毎週土曜日、組合の伝統工芸士が若手後継者への技術指導を行っています。
伝統工芸品「東京銀器」の
パンフレット
 また、後継者の育成にも力をいれており、組合会館で半年間にわたり、毎週土曜日、組合の伝統工芸士が若手後継者への技術指導を行っています。
 「組合としては、今後一層、より良い製品作りを目指し、金銀器の持つ本物の豊かさを消費者にPRしていきたいと考えています。」と北間弘造副理事長からお話を伺いました。
東京の伝統工芸士会の
会長でもある
北間副理事長
一口メモ)
 銀製品のお手入れ方法について
 綿に銀磨き粉(重曹または練歯磨やカーワックスでもよい。)を少しつけて黒くなった汚れの部分を除き、別の柔らかい布(なるべくネル等)で拭き取ると、見違えるほどきれいになるそうです。
 彩色仕上、四分一、赤銅等の製品や布の届かない入り込んだ模様には、重曹を水で溶いて指か柔らかい刷毛でこすり熱湯をかけ、布で拭き取るそうです。ひどい汚れの物は、専門店で市販されている“ウェノール”をご使用下さいとのことです。
(組合パンフレットより)

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