江戸の伝統工芸品組合シリーズ
“東京三味線・東京琴”に息づく江戸・東京の歴史と伝統を支える職人達


東京邦楽器商工業協同組合:〒132-0035 東京都江戸川区平井4-1-17(向山楽器店内)
TEL:03−5836−5663
FAX:03−5836−5883
http://www.wagakki.org/
e-mail:info@wagakki.net

 東京邦楽器商工業協同組合は、昭和32年8月22日に“東京三味線・東京琴”の商工業者115人が、その当時かけられていた物品税の軽減や“東京三味線・東京琴”の普及を図るため任意団体「東京邦楽器商組合」を創立したのにはじまります。その後、平成2年に“東京三味線”が東京都知事より東京都の伝統工芸品の指定を受け、さらに翌年“東京琴”も指定を受けたことに伴い都の振興事業補助金交付を受けるため、また“東京三味線”の原材料であるインド産の紅木がその当時ワシントン条約付属書?U類に指定されており、その撤廃を日本・インド両政府に働きかけるためには法人化が急務となり、平成9年2月4日に143人で協同組合を設立し法人格を取得しました。

三味線の棹の加工過程
琴の甲羅の完成品と原材料

三味線の皮張り
 現在、共同販売事業の一環として毎年江戸東京博物館において「“東京三味線、東京琴”展示・製作実演会」を開催し、“東京三味線・東京琴”の製作工程の実演紹介や専門家による三味線・琴の演奏会、小学生を中心とする初心者に対する初歩の演奏指導を行う等普及と販売促進に努めている他、毎年日本橋三越で行われる東京都主催の「東京都伝統工芸展」並びに「東京都伝統工芸品後継者展」に出展し実演販売を行っています。
 また、後継者育成事業として組合員の後継者を対象に三味線の皮張り“東京三味線・東京琴”に関係するところを視察し研鑽を図ると共に、技術向上のための研修を実施しています。
 平成14年度からは中学校の音楽に邦楽が取り上げられることもあり、共同宣伝事業の一環として三鷹市の教育委員会と提携し「邦楽器に親しむ会」を開催し、邦楽器の普及啓蒙に努めています。
 さらに、平成10年より調査研究事業として三味線に使われている猫や犬の皮が動物愛護の観点から調達が難しくなってきているため、都立皮革技術センターと連携 してカンガルーの皮を使った三味線の実用化に向けての研究開発も行っています。
三味線用に開発されたカンガルーの皮
お話しを伺った栗山元専務理事

「今後の組合運営に際して、邦楽器利用者の底辺を広げていくこととカンガルー皮を使った三味線の実用化の推進に努めていきたい。」と栗山尚文元専務理事からお話しをお伺いしました。
一口メモ)
・琴と三味線の数え方について
琴や三味線を数えるときには、伝統的な言い方があります。琴は一面(めん)、二面・・・、三味線は一挺(ちょう)、二挺・・・というふうに数えます。


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