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サーマルカメラで体調チェック社内に抗ウイルスフィルムを貼付

株式会社ジャパンセル
2020.12.02

高度なガラス部品を供給しているため、コロナ禍でも生産を止めるわけにはいかなかった。そこで、サーマルカメラを導入し、抗ウイルス・抗菌高透明フィルムを手が触れるところに貼付する等の工夫によって、操業を維持しながら社員の安全を守っている。

取組みのポイント

  1. ① サーマルカメラを工場に導入
  2. ② 抗ウイルスフィルムの取扱を新規に開始し、社内活用及び近隣の幼稚園にも利用支援
工場棟の入り口では、サーマルカメラで検温とマスクチェックを実施

企業紹介

昭和57年設立。精密光学ガラス加工と精密ガラス部品の製造及び販売を行う。医療用分析機器、光通信用機器、半導体製造装置、レーザー応用装置、宇宙実験用機器他の光学機器で使用される磁気光学トラップ用高真空セルやサファイアセルの加工を得意とし、国内トップレベルの技術を有する。

代表取締役 深澤 篤氏

Q: 工夫した点は?

A: 緊急事態宣言の間も、お客さんが動いていたので、私たちも工場を止めることはありませんでした。
 感染予防対策として、なるべく電車等の公共交通機関は使わないようにし、自宅の方角が同じメンバーは、マイカーを持っている人が送迎するといった工夫をしました。また、その間は残業ができなくなりますので、段取りの調整も行いました。
 マスクが品薄だった時期にも、幸い入手できるルートがありましたので、お付き合いのある企業さんにお譲りしたこともありました。

Q: 取組みの成果は?

A: 抗菌製品技術競技会ガイドラインに準じたSIAAマークの抗ウイルス・抗菌高透明フィルムを購入し、社内の取手やエレベーターのボタン、コピー機のタッチパネル等の人が直に触れる場所に装着しました。
 また同シートの卸販売も行い、普段はやらないのですがシートの施工もお手伝いをしました。例えば、幼稚園のテーブルや椅子に全部貼るなど、合計730カ所に及ぶ環境改善をお手伝いする等、地域全体が新しい日常に踏み出すための取組みにも積極的に参加しています。

Q: 今後の展望は?

A: 当社はコロナ禍による直接的な影響は少なく、売上も当初の予定通りに推移しています。
 しかしながら全世界規模で経済は下向きになりましたし、今後もサプライチェーン全体に変化があると予想されます。顧客のグローバル展開にも様々な影響が出ていますので、そちらへの対応を迅速に行う必要に迫られています。
 こうした時代の変化にしっかりとついていくためにも、感染者を出さず、安定して操業できるように努力していきたいと思います。

応接エリアには飛沫防止シールドを完備
タッチパネルに貼付した抗ウイルスフィルム
工場棟受付の飛沫防止シールドと消毒液
本社入り口にある来訪者への案内

成功のポイント

 従来のガラス加工事業のほかに、もう1つセキュリティに関する事業を行っています。
 これまで自然災害の被災地等、電源がないところでも使用できるポータブル高輝度LEDサーチライト等を商品化していますが、そのご縁で今回抗ウイルス・抗菌高透明フィルムの扱いができました。
 基本となる事業の軸を大切にしながらも、時節にあったサービスもこれからも模索していきたいです。