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「今」に合ったおもてなしであらたなファンを獲得

株式会社三笠会館
2020.10.27

和洋中の一流の味が楽しめる銀座の老舗レストランとして、親子数代に渡るファンも多く、営業自粛の折に、自宅でその味を楽しめるオンラインショップを拡充した。パーティルームも万全の感染予防対策を行っている。

取組みのポイント

  1. ① 入り口にセンサー式体温計を設置
  2. ② 座席間隔、テーブルセッティングを工夫
  3. ③ オンラインショップでコース料理を提供
座席間隔を開けパーテーションも設置。食器類は着席後にセットしている

企業紹介

大正14年創業、昭和14年会社設立。銀座の本店には、地下1階と地上7階の合計8フロアがあり、フレンチ・イタリアン・和食・中国料理のレストランやバー、パーティールームがある。新宿、池袋、世田谷など東京都内に9店、横浜、藤沢など神奈川県内に6店、市川、柏、浦和にも支店を有する。

販売促進チームディレクター 堀田瑞江氏 人事総務部長 喜多道生氏

Q: 工夫した点は?

A: もともと衛生管理の基準はありましたので、それに全従業員が検温や手指の消毒を行うといった項目を追加しました。最初、フェイスシールドも導入しようとしたのですが、どうしても熱が籠るため、現在は使っていません。従業員は、全員がマスクを装着しています。
 会館入り口に設置しているセンサー式の体温計は、関係団体経由でお借りしています。お客様には検温と手指の消毒をしてもらい、エレベーターも定員を減らすなど、ご協力をいただいています。

Q: 取組みの成果は?

A: レストランでは、本来お迎えの心を表現するために、テーブルセットはしておくのがマナーですが、現在はお客様が着席された後に、お出しするようにしています。おしぼりは以前から抗ウイルス加工のものを使っていますが、いまはビニールから出さず、そのままお渡ししています。また、マスクを入れるためのビニール袋も準備しました。
 いまどのようなサービスをしたらお客様に喜んでいただけるかを、従業員全員でアイデアを出し合いながら実行しています。

Q: 今後の展望は?

A: 緊急事態宣言中は休業をしましたが、その間にオンラインショップのラインナップも拡充しました。新しくコース料理や、パスタセット、点心といった人気メニューをご自宅で召し上がっていただけるようになり、たいへん好評です。
 また、ご来店になるお客様も少しずつ増えており、例年比5割程度に回復しました。特に常連のお客様にはご高齢の方も多いので、安心してご利用いただけるように従業員の健康チェックと館内の衛生管理をしっかり行っていきたいと思います。

パーティルームは定員を調整しながら利用
洗面所もアルコール消毒を徹底
検温とマスクの有無を確認できるAI体温計
オンラインショップで人気の「おせち」

成功のポイント

 まだ当分は、外食よりはご自宅での食事の機会が多いと思いますので、食卓に彩りを添えるお手伝いができればと思っています。今回、これまでなかなか実現できなかったオンラインショップでのコース料理販売が始められたのは、従業員にとっても明るい話題です。
 これからもお客様のライフスタイルに寄り添ったサービスを増やし、末長くご愛顧いただきたいと思います。