“座”とは独占行為の場、特権の場をさすのであろう。こう考えてみると、大企業に“座”はあっても、中小企業にはないように思われて仕方がない。大企業は、ますます座をひろげ、中小企業はどうやらそのおこぼれをちょうだいするだけで、しかもおこぼれを求めるために、ひどい競争を繰り返すのである。大企業だけに特権の“座”を占めさせずに、中小企業も、なんとか“座”につきたいと思う。いまのままでは“座”を遠ざかるばかりである。
中小工場は企業集団の組織をつくるか、合併すること。商店も同じようにしてデパート、スーパーマーケットをつくりあげること。そして双方が手を結べば、中小企業も“座”につくことができる。
ただ、いたずらに大企業、外国企業の進出に反対し、その規制をさけぶだけでは能がなさすぎる気がしてならない。“座”に必要な資金を、ぜひ獲得しようではないか。中小企業の政治活動も方向を変えて、一本の線を太く、強く押し出していきたいものである。
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